ハーレクイン・シリーズ
孤独な公爵の花嫁探し
華麗な舞踏会でただひとり踊れず座る、壁の花……。
おてんば娘のジェシカは少女の頃からジャックを兄のように慕っていた。夏の嵐のなか不運にも落馬して左足に大怪我をした彼女は、将来の希望を失った──足の悪い娘なんて誰からも望まれない、と。舞踏会でろくに踊れず壁の花となっていたジェシカに声をかけたのは、両親を早くに亡くし若くして公爵となったジャックだった。跡継ぎを望む祖母に結婚をするよううるさく言われ、とうとう開くことになったハウスパーティへ彼女を招待したいという。一瞬ジェシカの胸はときめいたが、すぐに自分は場違いだと考え直して泣く泣く辞退すると、ジャックは見下したように尊大に言い放った。「そばにいてほしい。君と正反対の女性を公爵夫人にしたくなるように」
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- 頁数
- 256頁 / 新書判
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- 発行日
- 2017年06月05日
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- 著者
- エリザベス・ビーコン
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- 訳者
- 高山恵
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- 定価
- 906円(税込)
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- ISBN
- 978-4-596-33260-8
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- 書籍番号
- PHS-160
風光明媚なイングランド西部に在住するリージェンシー作家。10代でジェイン・オースティンの『高慢と偏見』や『説得』、シャーロット・ブロンテの『ジェイン・エア』などをぼろぼろになるまで繰り返し読み、その後はジョージェット・ヘイヤーの表現豊かでウィットに富んだ歴史ロマンスを愛読した。華麗で多彩な英国摂政期について研究し、カリスマ性のあるヒーローと気骨のあるヒロインの物語を紡ぐ仕事をこよなく愛している。