ハーレクイン・シリーズ
ヴィーナスの目覚め
アレサンドロは高級車を降り、荒れ果てた屋敷を見つめた。ここにトマソの孫娘、ローラ・ストウがいるはずだ。“孫娘を見つけ、イタリアに連れてきてほしい”亡き父の共同経営者であるトマソにそう頼まれたのは、数日前のこと。孫娘を連れて帰れば、イタリア屈指の大企業の会長職を譲ると約束され、アレサンドロは会社の全権を握るために、イギリスへやってきたのだ。とにかくローラに会って任務を果たしてしまおうと、彼は屋敷の近くにいた使用人らしき女に話しかけた——まさかこの不器量でずんぐりとした無愛想な女性が、当のローラ・ストウだとは思いもせず。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2020年09月05日
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- 著者
- ジュリア・ジェイムズ
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- 訳者
- 中村美穂
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- 定価
- 710円(税込)
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- ISBN
- 978-4-596-55485-7
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- 書籍番号
- PB-285 (初版R-2336)
10代のころ初めてミルズ&ブーン社のロマンス小説を読んで以来の大ファン。ロマンスの舞台として理想的な地中海地方やイギリスの田園が大好きで、特に歴史ある城やコテージに惹かれるという。趣味はウォーキングやガーデニング、刺繍、お菓子作りなど。現在は家族とイギリスに在住。