生まれてすぐ養護施設の前に捨てられたソノラは、いつか母が迎えに来てくれると信じたこともあったが、願いも虚しくずっと独りで生きてきた。だから、悪者に命を狙われ、身を隠さなければならなくなったとき、頼れる身寄りのいない彼女は何か不思議な力に導かれるように、ある町にたどり着いた。そこで、信じられない出来事が起こる——これまで昼も夜も幻影や夢に幾度となく現れた男性が、目の前に立っていたのだ！　アダムという名の彼は謎めいた表情で、夢と同じ言葉を囁いた。「来たんだね。僕についておいで」

キャスリーンは事故で両親を失ったうえ、脚に大怪我をした。度重
なる手術で奇跡的に歩けるようになったが、長く立っていられない
ためオペラ歌手になる夢は諦め、今は修道院で子供に音楽を教えて
いる。だがある日、シスターに連れられて着いた先は、オーディシ
ョン会場。そこで待っていたのは、新進気鋭の人気作曲家モーガン
だった。ひょっとしたら、夢が叶うかもしれない……！　一縷の望
みを胸に歌い終えたキャスリーンに、モーガンの評価が下された。
「外見にカリスマ性がなく舞台映えしない。受け入れられない！」