ハーレクイン・シリーズ

星降るカンパニア
没落した名家の令嬢ジュリアは、今は生活のために働いている。めでたく妹の婚約が決まり、結婚式を楽しみにしていたとき、その妹が旅行先のナポリのカジノで大金をすってしまった。ジュリアが助けに駆けつけると、一人の男が待ち構えている。まさか! カジノの経営者はローム・デマリオ——ジュリアたちが裕福だったころの使用人の息子だ。かつて、幼いジュリアがロームにいじめられて泣きだしたとき、怒った祖母は、理不尽にもロームの母親を解雇した。きっと彼はわたしのことを恨んでいるに違いない。案の定、ロームは鋭く告げた。借金の形にぼくと寝るんだ、と。
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- 頁数
- 176頁 / 新書判
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- 発行日
- 2010年10月05日
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- 著者
- ヴァイオレット・ウィンズピア
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- 訳者
- 細郷妙子
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- 定価
- 713円(税込)
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- ISBN
- 978-4-596-74272-8
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- 書籍番号
- HRV-2 (初版I-12)
ロマンスの草創期に活躍した英国人作家。第二次大戦中、十四歳の頃から労働を強いられ、苦しい生活の中から〝現実が厳しければ厳しいほど人は美しい夢を見る〟という確信を得て、ロマンス小説を書き始める。三十二歳で作家デビューを果たし、三十余年の作家人生で約七十作を上梓。生涯独身を通し、一九九八年に永眠するも、ロマンスの王道を貫く作風が今もファンに支持されている。