一カ月間、狭い山小屋に二人きり。相手は彼女を誘惑しようとする……夫。「僕に一カ月くれ。一カ月あの山小屋で暮らそう。電話もファックスもなしで、二人きりで過ごすんだ」離婚の申し立てをしたキャサリンに、突然クレイが提案した。仕事人間のクレイとの生活に疲れ果てたキャサリンは、数カ月前に家を出て、自活の道を歩んでいた。あとは、クレイと離婚すれば、本当の自由が手に入る。思えば、結婚生活は最初から破綻していた。ハネムーンから帰ったその日から、彼は家庭を忘れ、ビジネスの世界に戻っていったのだから。そんな提案は拒絶しようと決意したキャサリンだったが、クレイの巧みな作戦によって同意させられ、その日の夜にはクレイと二人きりで山小屋にいた。狭い山小屋に二人きり。相手は彼女を誘惑しようとする夫。そして、何より怖いのが、理性を裏切るこの体だ。こんな状態で、一カ月間もちこたえられるのだろうか?