ハーレクイン・シリーズ
星たちの贈り物
旅路の果てに
寒風の吹きつけるなか、マリアンは赤ん坊を抱えてある屋敷の扉の前に立っていた。子どもの父親の親戚を訪ねるのは、臨終の際に交わした亡き夫との約束を果たすため。冷酷という評判の屋敷の主人ヘイウッドは赤ん坊を受け入れてくれるだろうか。マリアンは胸に秘密を抱えたまま、ヘイウッドに家政婦として雇ってくれるように頼み込んだ。
誘惑の季節
アニークが海辺にあるおばの家に辿り着いたのは、真夜中すぎのこと。傷ついた心を癒そうと平穏を求めてやってきたのだ。だが疲れた体を引きずるようにキッチンに入ると、見知らぬハンサムな男性がいる。いったい、だれ? おばの隣人だという彼になぜか神経を逆撫でされ、アニークが苛立ちを露わにすると、からかうように唇を奪われ……。
復讐の楽園
エミリーはかつて一家が所有していたカリブの思い出の島へ旅立った。ところが到着早々、身に覚えのない密輸容疑で逮捕されてしまう。そこへ現れたのは昔の恋人トリスターノ。彼女の家族を破滅させた、憎んでも憎みきれない相手だ。久しぶりの対面にとまどうエミリーに彼は告げた——留置場がいやなら僕と二人でクリスマスを過ごせ、と。
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- 頁数
- 352頁 / 新書判
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- 発行日
- 2012年11月20日
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- 定価
- 1,026円(税込)
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- ISBN
- 978-4-596-79409-3
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- 書籍番号
- XVB-9 (初版X-26)
1946年にイギリスのランカシャーに生まれ、10代で引っ越したチェシャーに生涯暮らした。学校を卒業して銀行に勤めていた頃に夫からタイプライターを贈られ、執筆をスタート。以前から大ファンだったハーレクインに原稿を送ったところ、1作目にして編集者の目に留まり、デビューが決まったという天性の作家だった。2011年12月、がんのため65歳の若さで生涯を閉じる。晩年は病にあっても果敢に執筆を続け、同年10月に書き上げた『ASecretDisgrace』が遺作となった。