ハーレクイン文庫

ロアールの聖女
素性を隠し、恋人の遺児の乳母になったマーゴは、城主で恋人の兄ポールにいけないと知りつつも惹かれてしまう。罪悪感にかられ苦しむマーゴに彼は求愛し…。
貴族だった恋人が死んで5年──。マーゴは素性を隠してロアールを訪ね、彼の遺児の乳母になるが、そこで、恋人の兄で城主のポールと出会う。美男だった恋人とはまるで似つかないのに、彼が意味深に、マーゴを城に咲く真紅の薔薇に喩えたとき、その濃密な香りに思わず眩暈がした。彼と確執のあった弟の恋人である自分を愛してほしくない。そんなマーゴの想いとは裏腹に運命は二人を強く引き寄せていく。無骨なポールに甘く激しく求愛をされ、愛されれば愛されるほど、罪の意識に、マーゴは追いつめられてゆく……。
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- 頁数
- 224頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2017年02月01日
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- 著者
- ヴァイオレット・ウィンズピア
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- 訳者
- 鷹久恵
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- 定価
- 682円(税込)
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- ISBN
- 978-4-596-93787-2
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- 書籍番号
- HQB-787 (初版R-70)
ロマンスの草創期に活躍した英国人作家。第二次大戦中、14歳の頃から労働を強いられ、苦しい生活の中から“現実が厳しければ厳しいほど人は美しい夢を見る”という確信を得て、ロマンス小説を書き始める。32歳で作家デビューを果たし、30余年の作家人生で約70作を上梓。生涯独身を通し、1989年に永眠するも、ロマンスの王道を貫く作風が今もファンに支持されている。