ハーレクイン文庫

ブラックメイル
16歳だったリーのジルへの初恋は散らされた。嫉妬した友人がリーのふりをして彼にいかがわしいラブレターを出したのだ。6年後、伯爵となったジルに再会し…。
訪れた城で、リーはショーヴィニー伯爵ことジルと再会する。6年前の夏、16歳のリーは端麗な美貌のジルに幼すぎる恋をした。だが純粋な想いは、いつでもちょっとしたことで汚される。ふたりに嫉妬した友人が、リーの字体をまねて、潔癖なジルにいかがわしいラブレターを出したのだ──。今だにリーが書いたと信じる伯爵は、蔑みの色を浮かべ、脅した。君は僕と結婚するんだ。さもないとあのコピーをばらまくと。さらに、これは愛ではない、単なる欲望だともつきつけられて、古傷をかきむしられたリーの心は、声にならない悲鳴を発した。
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- 頁数
- 208頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2017年05月01日
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- 著者
- ペニー・ジョーダン
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- 訳者
- 中原もえ
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- 定価
- 682円(税込)
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- ISBN
- 978-4-596-93804-6
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- 書籍番号
- HQB-804 (初版R-371)
1946年にイギリスのランカシャーに生まれ、10代で引っ越したチェシャーに生涯暮らした。学校を卒業して銀行に勤めていた頃に夫からタイプライターを贈られ、執筆をスタート。以前から大ファンだったハーレクインに原稿を送ったところ、1作目にして編集者の目に留まり、デビューが決まったという天性の作家だった。2011年12月、がんのため65歳の若さで生涯を閉じる。晩年は病にあっても果敢に執筆を続け、同年10月に書き上げた『純愛の城』が遺作となった。