ハーレクイン文庫

ざくろの館
突然目の前に現れた砂漠の貴公子に恋をしてしまった、天涯孤独のジャナ。しかも、彼の恋人役としてモロッコのエル・アマラ公国へ行くことになり…。
仕事で世界各地を旅しているジャナは、コート・ダジュールのホテルの庭に腰をおろしていた。近くの木陰で言い争う男女にふと気を引かれて見ていると、泣き伏した女を置き去りにして、美しい男が悠然と歩いてきた。「失礼、セニョリータ」男はジャナの前で立ち止まり、傲慢そうな黒い瞳で彼女の全身を眺めわたした。そのときのジャナには知るよしもなかった。この黒豹のように美しい砂漠の領主に連れ去られ、彼の祖国の宮殿で愛なき婚約劇を演じるはめになろうとは。
-
- 頁数
- 208頁 / 文庫判
-
- 発行日
- 2010年05月01日
-
- 著者
- ヴァイオレット・ウィンズピア
-
- 訳者
- 小谷正子
-
- 定価
- 681円(税込)
-
- ISBN
- 978-4-596-93298-3
-
- 書籍番号
- HQB-298 (初版R-368)
ロマンスの草創期に活躍した英国人作家。第二次大戦中、14歳の頃から労働を強いられ、苦しい生活の中から“現実が厳しければ厳しいほど人は美しい夢を見る”という確信を得て、ロマンス小説を書き始める。32歳で作家デビューを果たし、30余年の作家人生で約70作を上梓。生涯独身を通し、1988年に永眠するも、ロマンスの王道を貫く作風が今もファンに支持されている。