イギリスで生まれ育った。ジャーナリストとして働いた後『女資産家』で小説家デビュー。またたく間にベストセラーとなり、その後も次々とヒット作を生み出した。彼女の小説は90カ国以上、40言語で刊行され、今までに8500万部以上を売り上げている。2007年には、その功績を称えエリザベス女王から大英帝国勲章を授与された。現在は、テレビ・プロデューサーの夫とNYに在住。

エリザベス女王から勲章を授けられた作家、バーバラ・T・ブラッドフォード。2016年11月に刊行された壮大なヒストリカル・サーガ『キャヴェンドン・ホール失われた薔薇』の続編をお届けします。前作の終わりに、初恋相手で相思相愛のマイルスが貴族の女性と結婚すると聞き、身分差に泣いたセシリー。心を閉ざし、ひたすらキャリアを邁進した彼女は、ロンドンでファッション・デザイナーとして大成します。そんなとき、キャヴェンドンに帰省してマイルスに協力してほしいと請われるのですが、ふたりで取り仕切る催しというのが、あろうことかマイルスの父親である当代伯爵と、セシリーの大叔母の結婚式。皮肉な巡り合わせにも気丈に振る舞うセシリーですが、マイルスに再会したとたん、彼を許さないという決意はもろくも崩れてしまうのです。彼のまなざしには、深い苦悩とセシリーへの愛が満ちていて……。セシリーとマイルスの愛の行方を軸に、キャヴェンドン・ホールを取り巻く人々の波瀾のロマンスを描いた感動作です。