メリーランド州に育ち、1981年『アデリアはいま』でデビュー。以来、天性のストーリーテラーとして精力的に執筆を続ける。98年『マクレガーの花婿たち』で初めてNYタイムズのベストセラーリスト第1位に輝き、翌99年以降の作品はすべてランクイン。J・D・ロブ名義で書いたものも含め、160作以上のベストセラーを世に送り、総発行部数は4億部を超える。

歌やダンスや演技に秀でた才能豊かな一家を描いた大人気4部作シリーズ〈オハーリー家の物語〉最終話。本作のヒーローは、第1〜3話のヒロインである三つ子姉妹の兄、トレイスです。前作までは世界のどこにいるのかすらわからない謎の存在だった彼ですが、妹たちの祝い事などには必ず贈り物や連絡をよこす家族思いな一面もあり、はたしてどんな男性なのか興味をそそられていた方も多いのでは?そもそもトレイスは父親と仲違いして家を飛び出し、世界を旅するうちに国際的な組織の秘密諜報員となったのですが、それ以来1度しか家族のもとには戻っていませんでした。頑固に息子を突き放す父親と、家族を思いながらも家に戻れないトレイス。ヒロインは彼のそんな親子関係を知るうち、もっと彼を理解したいと切に思い始めますが……。終盤、ヒロインが橋渡し役となって彼と家族を再会させるシーンには思わず涙があふれます。