カリフォルニア州サクラメントの生まれ。9歳のときにハワイへと越す。幼少期はほとんどの時間を海で過ごし、自然や昆虫、魚たちと遊んだ。また本の虫でもあり、授業中でも隠れて小説を読み耽っていたほど。やがて読書への情熱が彼女を執筆へ向かわせる。『フェアリー・プリンセス夢迷宮への片道切符』でデビューするや同作でRITA賞を獲得し、その才能を見せつけた。

予測不能の展開が面白い第2弾ですが、もうひとつ盛り上がりを見せるのが、ミーガンを取りまく恋模様。『夢迷宮への片道切符』を読まれた方からはさっそく「パックがかわいくて好き」「いや、アッシュでしょ」といった声も聞こえてきます。ふざけてばかりだけど、ずーっとそばでミーガンを優しく見守るパック。冷たくてそっけないけれど、本当は情熱的で、目で追わずにはいられないアッシュ。少女マンガの王道をいくような正反対のキャラクターの二人だけに、それぞれが魅力的で、選ぶのはおそらく至難の業。はたしてピュアな恋の行方は?伏線となっていた謎がじょじょに明らかになっていくさまもお見事で、“無名新人作家”だったジュリーが、いまやベストセラー作家にのぼりつめたのも納得です。読書の秋、美しくも残酷な世界に、ぜひどっぷり浸ってみてください。